安全帯そろそろ旧規格から買い換え時?フルハーネス 選び方 補助金制度について解説。

こんにちは。ショーヘイです。以前フルハーネス型安全帯(墜落制止用器具)の旧規格、新規格の違いについて記事を書きましたが、今回は改めてフルハーネスの選ぶ際の注目ポイントについて解説していきます。

おおかたフルハーネスの商品供給も追いついている頃ではないかと思います。2022年1月1日までは準備期間ですが、着々と多くの現場で新規格導入の声を耳にします。

そこで今回は

「そろそろ新規格を導入したいけど、メーカーによってデザインが違うし、違いは何なの?」

「ランヤードだけ種類を揃えたいけど、単品購入できるの?」

そんな疑問にお答えします。

また、

「買い替えを検討しているけど量もそれなりにあって全てを買い替えるのは難しい・・・」

そんな方に朗報です。国からの補助金で経費を大幅に削減する事ができます。補助金についても後ほど解説していきます。

本文の内容は以下の通りです。

フルハーネスの構成

フルハーネスは主に本体部分とランヤード部分に分かれます。

<本体>

肩ベルト、胴ベルト、腿ベルト、骨盤ベルト

→多数の部位にベルトを着ける事で制止する際の負荷を各部位に分散させ、身体へのダメージを軽減します。

<ランヤード>

フック、ショックアブソーバ、ロープ、D環

→フルハーネスベルト本体と取付箇所を連結する部品となっています。

(本体装着ランヤードの選択肢)

・2本タイプ

 常に構造物との連結をする事が可能。ダブルランヤード、ツインランヤードと呼ばれている。

1本タイプ

 背部D環にあらかじめランヤードが1本取り付けられているタイプ。シングルランヤードと呼ばれる。

・取り外しタイプ

 シングルとツインを使い分ける時に使用できる取り外し可能なタイプ。

※ネットで購入予定の方は本体にツインランヤードがついているのか、シングルランヤードがついているのか、ランヤードがついていないのか、どのタイプかを確認しましょう。

(本体ベルトの種類)

腿ベルト

・V型

 墜落制止時にずり上がりにくく、身体保持の安定性に優れている。

・水平型

 食い込みによる拘束感が少なく動きやすいデザイン。

胴ベルト

 商品によっては胴ベルトがついている物とついていない物があります。多くはついていませんが、腰袋等を取り付ける事ができるため、重みでずり下がり事を防止します。

背部ベルト

 X型

 多くのフルハーネスの標準タイプに採用されている。

 Y型

 胴ベルトを装着した際に工具を吊り下げるスペースを広く確保する事ができる。

フルハーネス使用条件のおさらい

 墜落制止用器具は2種類のタイプがあります。

フルハーネス型

使用条件:作業床の高さが2m以上での場所では原則フルハーネス型を使用。6.75mを超える箇所では必ずフルハーネス型を使用。

胴ベルト型

使用条件:作業床の高さが6.75m以下の一般高所作業において、フルハーネス型では地面に激突する恐れがある場合に使用。

基本的にフルハーネス型が推奨されています。また、詳しい旧規格と新規格の違い使用条件については前回書いたこの記事を参考にしてみてください。

お得な補助金制度について

さて、フルハーネスの価格帯ですがランヤード付きでおおよそ25,000円~45,000円程になります。

複数の従業員が使用されている中小企業や個人で経営されている職人さんにはかなりの痛手のはずです。

そこで、今回は国から最大半額の補助をもらえる制度をご紹介します。

これで大量の旧規格の買い換えの負担軽減にもなるのでぜひ活用してみてください。

<制度の概要>

制度名:既存不適合機械等更新支援補助金

建設業労働災害防止協会が国に代わって間接補助金を出して中小企業及び個人事業主の買い換えに経費負担を減らすという制度です。

1.対象となる申請者

・中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条各号に規定する中小企業者に該当する法人及び個人

・労災保険に特別加入している個人事業主(労働者災害補償保険法第35条第1項の規定により労災保険の適用を受けることとされた者)

・その他厚生労働大臣の承認を得て建災防が適当と認める者

(引用元:建設業労働災害防止協会HPよりhttps://www.kensaibou.or.jp/support/subsidy/index.html)

2.補助金の交付額

1本あたりの上限:12,500円

同一申請者の合計上限:625,000円

(例1)

見積単価4万円の場合:補助対象の上限経費は25,000円となり、その1/2の12,500円が補助金として交付される。

(例2)

見積単価1万円の場合:補助対象経費は10,000円となり、その1/2の5,000円が補助金として交付される。

つまり、購入金額の25,000円までは半額が補助金としてもらえるけど、それ以上の金額になると残りを手出ししてくださいって事です。

3.申請条件

補助対象経費が20万円以上

ただ、ご安心ください。20万円未満の方も補助金を申請する事ができます。

「登録支援小売店」という総合代理店が存在します。そういった20万円未満の事業主の注文を全て取りまとめて代理で申請を行ってくれます。

もし、買い換えを希望しているけど、購入予定額が20万円に満たない場合はお近くの「登録支援小売店」に相談してみましょう。快く引き受けてくれると思います。

4.申請から補助金受け取りまでの流れ

  • Web申請

インターネット上から直接建災防へ申請or登録支援小売店へ申請依頼

  • 申請書類の提出

Web申請日から14日以内に書類を必要書類を提出しなければなりません。こちらは早めに提出をお願いします。

  • 実績報告書類の提出

書類が通れば交付決定日が開示されますので、そのまま購入します。その後商品が届いた時点で現物の写真や納品書などをコピーしておき、実際に購入した事を示す報告書を提出します。

こちらは交付決定日から80日以内です。

  • 建災防での検査後、補助金交付

検査が速やかに行われれば指定の口座に補助金が振り込まれます。おおよそ申請から3~4か月程といったところでしょう。

※詳しいスケジュールについては建災防のHPをご確認ください。

https://www.kensaibou.or.jp/support/subsidy/index.html

この補助金制度。実は今年の4月に既に一度行われていたのです。4月申請の物についてはもう終了してしまいましたが、ご安心ください。次回は7月~申請受付開始になっています。

詳しい事を知りたい方は、建災防かお近くの登録支援小売店へお問い合わせしてみると良いでしょう。

<まとめ>

まだまだ買い換えで悩まれている方にとっては、補助金制度は良いきっかけになりそうですね。せっかく購入するのであればお得に購入しましょう。

また、フルハーネスの旧規格、新規格についておさらいされたい方は下記の記事を参考にしてみてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です